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◎【沿線散歩】川越・大正浪漫夢通り あふれる古き良き時代の情緒

 川越駅からアトレ川越を抜け、川越最大の繁華街、クレアモールを北へ15分余り歩くと、御影石を敷きつめた大正浪漫夢通り商店街がある。そのホームページでの説明通り、「古き良き大正時代を思わせる情緒あふれる」街である。

 約160メートルの通りに、酒屋、菓子店、洋品店、電器店など30軒余りの店が並ぶ。北の入り口にあたる東の角には、旧武州銀行川越支店の建物を使う川越商工会議所がある。昭和3年竣工の鉄筋2階建て、古代ギリシアのドーリス式列柱が並ぶ重厚な建物だ。

 商店には大正から昭和初期の建築物が多い。関東大震災後に流行した、看板建築の住宅併用店舗がいくつもある。正面の外観(ファサード)が看板のように平坦なもので、多くは洋風のデザインを施している。

 通りの南の入り口にある「大野屋洋品店」(昭和5年建築)やその北側2軒隣りの喫茶「シマノコーヒー大正館」が入っている間仁田家(昭和8年建築、旧呉服店)は看板建築の好例。特徴の一つは優美なアーチ状の意匠で、大野屋1階のウインドーや出入り口の上、間仁田家2階の3連の窓を囲む模様に見られる。

 シマノコーヒーは平成8年の開業ながら、店内は、ウエイトレスの給仕服も含めてレトロな雰囲気がいっぱい。サイホンで淹れられた「自家焙煎珈琲」をゆっくり味わうのに向いている。

 同店の北隣りにある昭和10年創業の和菓子店「いせや」は、3階建ての看板建築で、屋根の断面がアーチ型。平成15年末に建て替えた住居併設店舗だが、地元の建築家、守山登氏が大正の町並みにあわせて設計、数々の受賞に輝いた。

 看板建築ではないが、江戸時代から続く老舗の鰻屋「小川菊」も3階建て。大正末期建築の木造で、2階の小さく分割されたガラス窓が目を引く。鰻重の味は定評があり、土・日曜や祝日は観光客が行列を作る。

 その隣には明治末に建築された風格のある町屋造りの酒屋「伊勢源」がある。このほか、蔵造りを含めて多様な建築の建物が並ぶ。業種も多様で、現代美術を扱う「川越画廊」もある。

 この商店街は、かつては川越きってのにぎわいのあるアーケード街で、川越銀座商店街という名称だった。

 しかし、斜陽化したことから、平成7年に老朽化したアーケードを撤去、大正をアピールする街づくりに取り組んだ。店舗改装も進み、13年に電線地中化と石畳化が完成、16年には登記名称も大正浪漫夢通り商店街振興組合に変更した。小江戸川越で異彩を放ち、存在感を強めている。
(志木市在住 周防洋)

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