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経営指針を糧に新しい事業へ (株)タナベ建設 代表取締役 田辺 建治

  業況が一段と悪化しており危機的状況が深まっているといわれている建設業。しかし、そんな時代だからこそ経営指針を糧に新しい事業へ取り組み、社員一丸となって地域に密着した経営をしている企業があります。

同友会が故郷

 タナベ建設は1972年4月、吉見町において田辺建設として創業、1974年12月に法人化し、現在は鴻巣に本社を構えています。建築、設計、施工、土木一般、不動産仲介が主な事業です。
 「同友会は故郷みたいなもの」と語る田辺社長は、1982年に同友会へ入会。現在所属している中部地区会の設立にも携わり、その後の北部地区会とさくら地区会の設立にもご尽力をいただきました。また、同友会運営の要でもある組織委員会を立ち上げるなど埼玉同友会の発展の立役者として活躍され、1990年に会員数1,000名を達成したことは今でも大きな功績として残っています。

人間尊重主義を企業イメージに

 経営理念を成文化したのは21年前、埼玉同友会の経営指針セミナーに参加したのがきっかけでした。当時成文化した経営理念が、現在になって経営を支える大きな力となっているのです。また、経営理念の成文化と平行して、田辺社長の信条でもある「“人間尊重の経営”をしたい」と人間尊重主義のCI(Corporate Identity:企業の個性を明確にして企業イメージの統一を図り、社の内外に認識させること)活動に精力的に取り組んできました。それは経営姿勢としてはっきりと明言されており、経営理念は、新入社員研修の際、社長自らその意味を語って聞かせています。また、月一回行っている全体朝礼でも唱和を行い、会社一丸となり取り組むように努めています。
「心の集団をつくりたいと思っています。社員教育にマニュアルはないのです」と語るように、様々なセミナーだけでなく自社独自の研修を通し、それぞれの事業に心をこめて確実に取り組んでいくことに力を注いでいます。
 

一番の顧客ニーズは満足、安全

 タナベ建設は、2007年国土交通省「建設業の新分野進出モデル事業所」に認定されています。「アフターメンテナンスは当たり前のこと。社会・顧客が求めている企業、商品は何であるか?というニーズに応えていかなければなりません。それは満足・安全です。」タナベ建設は、NPO法人に耐震防炎事業団の加盟企業となり、木造住宅・店舗など耐震補強に取り組んでいます。また、定期的に耐震補強工事の必要性を訴えるためにセミナーも開催し、木造耐震のスペシャリストとしてコストを抑えた耐震工事を行っています。

地球環境にも配慮した新事業

   そして、今後の取り組みの柱のひとつとして、社会問題となっている環境汚染に対応した「土壌改良」の事業にも力を注いでいます。工場やガソリンスタンドなどの跡地における、科学物質、廃油などで汚染された土地を生き返させるという、環境に配慮した新しい事業は、革新的な技術と低コストの事業として注目を集めています。
  2006年から2007年にかけて多くの賞を受賞しており、誠意あるサービス、地域に密着した高い技術の提供などが認められ支持を受けています。地球環境を配慮した街づくり、住まい造りを地域に共生する企業として社員一丸となって目指していく。“愛・創造・調和”をかたちにしたロゴには、そんな思いがこめられています。(取材 編集部)

受賞歴

平成17、18年度鴻巣市優秀現場代理人表彰
平成18年度埼玉県優秀建設工事施工者表彰・特別奨励賞
平成18年度埼玉県優秀建設工事現場代理人等表彰
平成19年度埼玉県優秀建設工事施工者表彰
平成20年度 彩の国景観賞「たてもの・まちなみ部門」
(鴻巣市花と音楽の館かわさと「花久の里」)
平成20年度埼玉県優秀建設工事現場代理人等表彰

■経営理念

企業使命
私たちは価値創造提案企業として常に技術の向上と誠意あるサービスを提供しお客様の満足と社会への貢献を目指す。
経営姿勢
私たちは人間尊重主義を旨として、社員が仕事に誇りを持ち、幸せを実感し明るく働きがいのある会社を目指します。
行動規範
私たちは企業を人間成長の場と考えお互い切磋琢磨し常に革新に挑戦する自律集団を目指し強靭体質企業を作ります。


会社概要

  株式会社タナベ建設 代表取締役 田辺 建治
埼玉県鴻巣市鴻巣1188-1 
TEL 048-542-2311 FAX 048-542-2313
URL http://tanabe-c.co.jp/

埼玉中小企業家同友会
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