年があらたまりMLBより興味深い資料が発表された。2005年シーズンの球団別年俸総額のデータである。(詳細は表を参照)
それによるとMLB30球団のなかで最も年俸総額が高いのは、いわずと知れたヤンキースでその額20,715万ドル、日本円に換算(1ドル=115円)すると238億円という巨額になっている。なにせ第2位となっているレッドソックスの年俸総額が134億円なのだから飛び抜けて高いことがわかる。ちなみに年俸が1億ドルを超えたのがヤンキース、レッドソックスの他メッツの東部の3球団だった。
一方で最も額が低かったのがデビルレイズで2,662万ドル(31億円)とヤンキースの13%の年俸総額しかない。この金額は読売ジャイアンツの年俸総額よりも低いものとなっている。
その他3,000万ドル代となっているがロイヤルズなど3球団だ。
このような大きな年俸の格差では同じ土俵で戦えというのははっきり言って無理な話だ。どんな名将をもってしてもやはりこのような“貧乏球団”がシーズンを勝ち抜いてワールドシリーズまで進むのは至難の技としかいいようがない。よってよって有望選手を発掘し育成して、ある程度の実力をつけたらFAで他球団へという図式になってしまっているのが現状といえる。
では金をかければワールドチャンピオンになれるのか?と言えば、これもまた難しい。最高年俸のヤンキースがここしばらくワールドチャンピオンから遠ざかっているのもいい例だ。
2005年シーズンのワールドチャンピオンは年俸総額13位、7,316万ドルのホワイトソックスである。
ただ表を見ていただければわかるようにプレーオフに進出した球団の年俸総額は第1位のヤンキースをはじめ、最も少ないパドレスでも6,633万ドルとなっている。
その点から、やはり“それなりの規模”の投資は必要なのである。大雑把にいっても年俸総額で8,000万ドルぐらいのチームを作らないと現在のMLBではプレーオフへの進出が難しいということだろう。
あとは選手がケガなく働き、監督の采配、そして時の運ということが長丁場のシーズンを制することになるのだろうか?
2005年大リーグ球団別年俸総額
順位 |
球団名 |
年俸総額 |
1 |
ヤンキース |
20,715◆ |
2 |
レッドソックス |
11,664◆ |
3 |
メッツ |
10,399 |
4 |
エンゼルス |
9,695◆ |
5 |
フィリーズ |
9,485 |
6 |
ドジャース |
8,775 |
7 |
カージナルス |
8,737◆ |
8 |
ブレーブス |
8,587◆ |
9 |
ジャイアンツ |
8,332 |
10 |
オリオールズ |
8,104 |
11 |
カブス |
7,660 |
12 |
アストロズ |
7,619◆ |
13 |
ホワイトソックス |
7,316◇ |
14 |
マリナーズ |
7,051 |
15 |
タイガース |
6,875 |
16 |
パドレス |
6,633◆ |
17 |
ナショナルズ |
6,287 |
18 |
ダイヤモンドバックス |
6,080 |
19 |
アスレチックス |
5,843 |
20 |
ツインズ |
5,634 |
21 |
マーリンズ |
5,627 |
22 |
レンジャース |
4,987 |
23 |
レッズ |
4,950 |
24 |
ブレージェイズ |
4,570 |
25 |
ブルワーズ |
4,275 |
26 |
インディアンス |
4,068 |
27 |
ロイヤルズ |
3,490 |
28 |
ロッキーズ |
3,250 |
29 |
パイレーツ |
3,014 |
30 |
デビルレイズ |
2,662 |
出所:MLB機構、単位:万ドル
◇はWC、◆はプレーオフ出場
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